2023年02月16日
波の数だけ抱きしめて 中山美穂
映画「波の数だけ抱きしめて」について
1991年に公開された青春映画。この映画は、1982年の湘南を舞台に、ミニFM局を運営する若者たちの恋と友情を描いた作品で、ホイチョイ・プロダクション三部作のひとつです。主演は中山美穂さんで、織田裕二さん、別所哲也さん、松下由樹さん、阪田マサノブさんなどが共演しています。監督は馬場康夫さんで、脚本は一色伸幸さんが担当しています。
この映画の魅力は、何といっても音楽です。挿入歌として使われたJ.D.サウザーの「You're Only Lonely」やTOTOの「Rosanna」などの洋楽や、松任谷由実さんの「心ほどいて」や「真冬のサーファー」などの邦楽が、時代感や登場人物の感情を表現しています。特にラストシーンで流れる松任谷由実さんの「Valentine's RADIO」は、切なくも美しい名曲です。この映画は音楽で成り立っていると言っても過言ではありません。
また、この映画は、バブル期に制作された作品ならではの華やかさや躍動感も持っています。ミニFM局を拡大していく過程で、様々な人々と出会ったり協力したりするシーンは、当時の若者たちのエネルギーを感じさせます。また、湘南の海岸や街並みを映した美しい映像も見どころです。ダットサントラックやVWビートルカブリオレなどのクルマや、花柄シャツやエンジェルフライトのパンツなどのファッションも、1980年代の雰囲気を醸し出しています。
しかし、この映画はただ明るく楽しいだけではありません。主人公の真理子(中山美穂)は、ロスアンゼルスに住む両親からアメリカへ引っ越すように言われており、日本で最後の夏を過ごしています。彼女はミニFM局でDJとして活躍する一方で、高校時代から好きだった小杉(織田裕二)と恋に落ちます。しかし、小杉は真理子に気持ちを伝えられずに迷っており、その隙に広告代理店勤務の吉岡(別所哲也)が真理子に近づきます。吉岡は真理子に一目惚れしただけでなく、自分が担当する専売公社のイベントにミニFM局を絡めようと考えており、真理子を取り入れるために中継局作りに協力します。その結果、真理子と小杉は・・・
波の数だけ抱きしめて [DVD]