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暗号資産市場がまだ織り込んでいない4つのこと

# 2025年8月13日

# 暗号資産市場がまだ織り込んでいない4つのこと

マット・フーガン(Matt Hougan)
最高投資責任者(CIO)

人々が暗号資産に強気であるのは当然です。とはいえ、市場が見落としていることもまだあります。

いま暗号資産にはワクワクする材料が多い。規制・立法は好転し、ステーブルコインは急拡大、企業による暗号資産の購入は急増、機関投資家はETF経由でゆっくり着実に組み入れを増やし、イーサリアムは再び勢いを取り戻して広いアルト市場に活気を注入しています。
問題があるとすれば、これらはどれも周知の事実だということ。各トピックの規模を市場は過小評価していると私は見ていますが、「誰にも気づかれずに起きている」わけではありません。メディアは暗号資産の強気相場の話題で溢れています。

それでも、年末までに市場を大きく押し上げうるサプライズは残っていると思います。以下は、まだ価格に織り込まれていないと私が考える4つの大きな進展です。

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## 1. 今年、さらに多くの政府がビットコインを購入する

2025年初頭、今年のビットコイン需要の3大源泉は「ETF・企業・政府」だという見方が一般的でした。私たちはこれを「ビットコイン需要の三騎士」と呼びました。

これまでのところ2つの騎士は活躍しています。ETFは183,126 BTCを購入し、上場企業は354,744 BTCを買い集めました。ビットコイン・ネットワークが生み出した新規供給(100,697 BTC)を踏まえれば、これだけで価格を27.1%押し上げるには十分でした。

一方、3人目の騎士はまだ本格登場していません。米国は「戦略的ビットコイン準備」を設けましたが、そこにあるのは犯罪関連の没収で得たビットコインだけです。パキスタンが自国のビットコイン準備創設を発表し、アブダビがビットコインETFに投資したとはいえ、ETFや企業の“雷鳴のような”買いに比べれば「ポツポツ」といった規模に過ぎません。

一般的な見方では、ビットコインを準備資産とする各国・中銀の採用は棚上げになった、ということになっています。私はこれが誤りだと疑っています。国家や中銀の動きは遅いものの、Bitwiseでの私たちの対話からは確実に“動きつつある”ことが見て取れます。

年末までに各国が相次いで大々的に発表する――とまでは思いません。ただし、いくつかの追加発表はあるはずで、2026年に向けた主要なポテンシャル・カタリストとしての位置づけが固まるでしょう。**その認識が広がるだけでも**価格をかなり押し上げ得ます。

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## 2. 「ドル安+金利低下=ビットコイン高」

いま特異なのは、**ビットコインが史上高値圏にある一方で、金利は2009年のビットコイン誕生以降の高水準近辺にある**ことです。本来これは起きにくい組み合わせです。高金利はビットコイン(や金)のような**利回りを生まない資産に不利**で、保有のハードルを高めるからです。

市場は年末までに複数回の利下げを織り込んでおり、これはビットコインに追い風です。とはいえ、もっと大きな物語を市場は見落としていると考えます。

現政権(トランプ政権)は**弱いドルとハト派的なFRB**を強く志向しています。パウエル議長への直接的な批判から、ドル安擁護論者のスティーブン・ミラン氏をFRB理事に起用したことまで、**より低い金利と弱いドル**を望む強いシグナルが出ています。

「3回の利下げ」ではなく、**6回、あるいは8回**かもしれません。

特にミラン氏の起用は注目です。彼は、ドルが基軸通貨であることが米国に大きな負担をもたらしていると論じてきました。主要通貨に対してドルの価値を下げる「**マー・ア・ラゴ合意(Mar-a-Lago Accord)**」のような枠組みを提案し、FRBは\*\*大量のドル供給(マネーの増刷)\*\*によってこの目標を達成できると示唆してきました。

もし大幅な利下げと顕著なドル安(マネー供給増)となれば、**ビットコインは大きく上振れ**し得ます。

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## 3. ボラティリティ低下は「配分比率の上昇」を呼び込む

あまり報じられていませんが、**ビットコインのボラティリティ低下は劇的**です。スポット型ビットコインETFが2024年1月に始まって以降、**水準も変化率も**大きく下がりました。

**ビットコインの30日ローリング・ボラティリティ**
出典:Bitwise Asset Management(データ提供:Coin Metrics)。期間:2012年12月31日〜2025年8月10日。
注:緑のシェーディングはスポット型ビットコインETFのローンチ以降を示す。

低下には理由があります。ETFと企業の買いが**新しいタイプの買い手**を市場に呼び込み、規制・立法面の進展が**リスクを大幅に縮小**させました。これはビットコインの\*\*「新常態」\*\*だと私は考えます。いまや、**NVIDIAのような高ボラのハイテク株と同程度**のボラティリティです。

**ボラティリティ:ビットコイン vs. テスラ/NVIDIA/メタ**
(1年ローリング年率換算ボラティリティ)
出典:Bitwise Asset Management(データ提供:Bloomberg)。期間:2019年12月31日〜2025年6月30日。

機関投資家との対話でも、この**低ボラが従来より大きな配分比率**の検討につながっています。ETF登場前は「まずは1%」が会話の出発点でしたが、いまは**5%以上での開始**がよく話題に上ります。これが**ビットコインETFへの資金流入が加速**している一因です(7月1日以降の**ネット流入は56億ドル**、年換算すれば**約500億ドル**ペース)。夏は例年インフローが鈍い時期にもかかわらずこの勢い――秋には**さらに加速**する可能性が高いと見ています。

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## 4. ICO 2.0:暗号資産による資金調達の再生

イニシャル・コイン・オファリング(ICO)の評判は最悪です。2018年、**実体のないプロジェクトが投資資金を集めて雲隠れ**する詐欺的ICOが相次ぎ、2017年の強気相場が止まった大きな要因となりました。SECは取り締まりを強化し、投資家も茶番にうんざりしました。

多くの投資家・観測筋は、ICOを\*\*“壊れた商品”**として見限りました。しかし最近の**「Project Crypto」演説**で、SECの**ポール・アトキンス委員長\*\*はICO再生のビジョンを示しました。

> 「スタッフに対し、いわゆる“イニシャル・コイン・オファリング”や“エアドロップ”、“ネットワーク・リワード”に**目的適合型の開示、適用除外、セーフハーバー**を提案するよう求めました。…この方針を堅持すれば、**カンブリア爆発**のようなイノベーションが起き得ると私は見ています。」

これが実現すれば、**上振れのカタリスト**になり得ます。歴史的に、暗号資産投資家は**クリプト・プロジェクトへの投資意欲が旺盛**でした(ICOブーム期も、その後も)。**ICO市場2.0の解禁**は、暗号資産市場に**新たな資金流入**を呼び込む可能性があります。

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## 結論

市場は「良いニュース」で上がるのではなく、**織り込まれていない良いニュース**で上がります。

現在進行中の強気相場の**スケール**を、市場は概して過小評価しています。それに加え、今後数ヶ月から数年で**具体的に作用するカタリスト**も見落としています。
**上方向へのブレイクに要注意**です。

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## リスクと重要情報

**投資助言ではありません/損失リスク**:投資判断の前に、投資家各自が独立した検討・調査を行い、投資の利点・リスクを把握したうえで、当該投資が自身に適切かどうかを自ら判断してください。

**暗号資産の性質**:暗号資産は価値のデジタル表象であり、交換手段・計算単位・価値保存手段として機能しますが、**法定通貨の地位はありません**。世界各地で米ドル等と交換されることはありますが、**政府や中央銀行の裏付けはありません**。価値は**需給**のみによって決まり、**伝統的な通貨・株式・債券よりも価格変動が大きい**資産です。

**取引リスク**:暗号資産の取引には、急激な価格変動やフラッシュクラッシュ、市場操作、サイバーセキュリティ上のリスク、元本の全部もしくは大部分を失うリスクが伴います。さらに、暗号資産市場・取引所は、株式・オプション・先物・為替市場と**同等の規制や顧客保護が及んでいない**場合があります。

**知識・経験の必要性**:暗号資産の取引には市場知識が求められます。収益を狙う取引では**世界中のトレーダーと競う**ことになります。十分な知識・経験がないままの大規模取引は、**多額で即時の損失**につながり得ます。市場状況によっては、**合理的な価格で迅速にポジションを手仕舞うことが困難**または不可能な場合があります。

**見解について**:本稿の意見は**特定時点の市場環境に関する評価**であり、将来の出来事の予測や結果の保証を意図するものではありません。内容は今後の議論・精査・修正の対象となり得ます。記載情報は**会計・法務・税務アドバイスや投資推奨を目的としたものではありません**。該当事項については各自の**会計士・弁護士・税理士**等にご相談ください。



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